――カチャン
受話器を置いた小鳥が嬉しげに微笑む。
その顔を観察しつつフェオドールは尋ねた。
「……会うの?明日」
「はい!一緒に買い物に行くんです」
「へぇ……」
「あ…!あの…白魔さんには内緒にしてもらえますか?勝手に出掛けること、話してなくて…」
直ぐに頷いてくれるかと思いきや、フェオドールは顎に手をやり沈黙。
彼の視線は小鳥の首筋に集中していた。
(あれは……白魔が吸った痕か…)
静かに込み上げるジェラシー。
居間に二人きりなのを良いことに、フェオドールは自然な動作で小鳥の首筋に吸い付いた。
「きゃ!?フェオさん!?」
噛まれてはいないがビクリと反応してしまう。
「……わかった。黙っててあげる」
牙の痕を上書きするように口づけてから、フェオドールは囁く。
「だから今のも、内緒。いい?」
「は…はいっ」
内緒のポーズを取っているだけで魅力的に見える彼はズルイ男だ。
小鳥は見惚れながらそう思った。



