「お飲み物をご用意致しましょうか」
エマがダンクラートにそっと近づいた。
「ああ、そうだね。お願いできるかな」
「オカア様!ボクのぶんもヨロシクね!」
ちゃっかりルカの隣に座ったヴォルフがすかさず手を挙げる。
それを見てエマはふわりと微笑むと居間から退室した。
「お母様って、エマさんが!?」
「うん、そうだよ。あれ?コトリには言ってなかったっけ?」
「初耳です…」
二人の会話を聞きながらダンクラートも雑談を始める。
屋敷の主は近くのソファーに腰掛けた静理に話し掛けた。
「久しぶりだね。元気にしていたかな」
「はい。ダンクラート様もお元気なようで安心しました。今回ランベルトが商談に来たので貴方様に何かあったのかと心配になりましたよ」
「ハハハ、今回はランベルトの気まぐれだよ」
上品に笑うダンクラート。
「ハクマくんとコトリさんの結婚報告を聞いたよ。もしかしてシズリくんも結婚したのかな?」
「なあ、オッサン。俺達に可愛い彼女なんてのがいたら今ここにいねーから」
会話に割り込んできたカロンを静理が横目で睨む。
「カロン、ダンクラート様に対して失礼な呼び方はやめなさい」
「いやいや…構わないよ。事実、君達からしたら私はオッサンだろう」



