いつになく辛辣だ。
それほど静理の気に障ったのだろうか。
このまま親子喧嘩に発展しないか小鳥はハラハラした。
「静理、紳士な私が女性に対してセクハラなどするわけないじゃないか!それに、小鳥ちゃんに必要なのはそんなものではなく、こっちだろう」
言いながらジェラルドがどこからともなくサッと取り出したものは黒い猫耳カチューシャ。
義父の手により、小鳥の頭に可愛らしい猫耳カチューシャがつけられる。
(猫耳!?可愛いけど、私がつけても似合わないんじゃ……)
その時、ふと横からの視線に気づく。
「…………」
チラリとそちらを見れば、静理が無言で猫耳カチューシャの小鳥をジッと見つめていた。
なぜか目つきが真剣だ。
(っ……恥ずかしい!)
何か言われる前に小鳥がカチューシャを外そうとした時、静理がジェラルドに向き直る。
「これも売り物?」
「いや、これは非売品さ。でも小鳥ちゃんになら特別に差し上げよう。とても似合っているからね。可愛いよ」
ニコリと微笑むジェラルド。
似合ってる、可愛いとストレートとに褒められ、小鳥は照れた。
お世辞でも悪い気はしない。
しかし、静理は違ったようだ。



