手を繋いで歩いている。
この言葉に反応してチラリと声の方に目をやると、そこには白い髪と髭を生やした男性がいた。
(もしかして、お嬢さんて私のこと……?)
小鳥と目が合ったその店の男性はニコニコしながらおいでおいでと小鳥を手招く。
サンタクロースを思わせるタップリとした白髭に、大きな丸眼鏡。
特徴的な外見をしている彼はどうやら店主のようだ。
近寄る小鳥に愛想良く挨拶をしてくれた。
「平安あれ!私の店へようこそ、お嬢さん!創世祭を楽しんでいるかな?」
笑顔で頷く小鳥。
その隣で静理が深い溜息を吐き出し、そっと小鳥の手を離した。
そしてボソリと言い放つ。
「……何やってるんですか、ジェラルド」
(え?静理さん、今なんて……?)
ジェラルドと聞こえた。
ジェラルドと言えば、義父の名前ではなかったか。
まさかと思いつつ、小鳥が店主の顔をまじまじと見つめる。
すると白髭の男性はニヤリと笑った。
「よく私だとわかったね。さすが静理!愛の力かな?」
本当に義父だった。
よくよく聞けば、声が同じだ。
「大嫌いな相手のことはすぐわかるものでしょう?大嫌いなので」
にこやかな笑顔で毒を吐く静理。
しかし、それに負けないのが彼の父親である。
「ふむ。昔から、愛と憎しみは表裏一体と言うではないか。君の気持ちはよ〜くわかったぞ息子よ!君の大嫌いは全て、大好きに変換しておこう。私の脳内で」



