目覚めた時、小鳥は自分が静理にガッチリ抱き込まれ、彼の体とピッタリくっついていることに気がついた。

彼も自分も、裸のまま。


(い、今更すぎるけど……恥ずかしい!!)


顔から火が出るとは、まさにこのことで。

眠る前の自分がなぜあれ程大胆になれたのか、小鳥は不思議でならない。


(うぅ……取り敢えず、何か着たい……)


自分の服が近くにないか探したいが、絡みついてる静理が邪魔だ。

小鳥がもぞもぞ体を動かしていると、耳元で寝起きの静理の声がした。

「ん……こと、り……ちゃん?」

「静理、さん……」

「おはよう……」

「おはよう……ございます……」

果たしておはようで正解なのか。

今は何時だろうとふと考えた小鳥だったが、静理に優しく頬を撫でられて思考は吹っ飛んだ。

小鳥の顔を見つめながら、静理がふにゃりと笑う。

「良かった。ちゃんと、俺の腕の中にいて……」

幸せそうなその笑顔にポーッと見惚れてしまった小鳥は、ハッと我に返ってから込み上がってきた羞恥に飛び起きようとしたのだが。