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 静理の柩の中で、静理の匂いに包まれながら、静理と素肌を重ねる。

求め合う最中、静理は恥ずかしげもなくたくさん愛を囁いてくれた。

「好きだよ、愛してる……可愛い、俺の小鳥」

たった一度だけ呼び捨てにされ、小鳥は止まっているはずの心臓がドクンと強く跳ねたような気がした。

そして、小鳥の中に欲が生まれる。


(もっと、もっと……!)


名前を呼ばれたい、触れ合いたい、キスをしたい。

静理が少し離れるだけで寂しくて堪らない。

縋るように彼へ手を伸ばせば、その手は優しく握られた。

「どうしたの……?俺は、ここにいるよ」

「離れちゃ、いやです……」

「うん……どこにもいかない。君も、俺から離れないで」

何度もキスをされ、深く愛し合う。

それから、互いの体を甘噛みし合って、少しだけ血を吸って、抱き締め合って二人は眠りについた。