「ハァ……真面目なんだか、ふざけているのか……未だに俺は、貴方がよくわかりません」
「真面目だとも!仕事も、趣味も、恋愛も!」
堂々と胸を張るジェラルド。
しかし静理は父親に冷たい眼差しを投げる。
「さっきの話、俺は正直何も期待していません。研究でもなんでも、お好きにどうぞ。ただし、彼女に薄っぺらい希望を与えておいて絶望に突き落とすようなことだけはしないで下さい」
小鳥を心配しての正論に、ジェラルドは表情を引き締めた。
「そうだね。その通りだ。肝に銘じておこう」
「そうして下さい。では、話は済んだようなので失礼します。……行こう、小鳥ちゃん」
静理に促され、一緒にサロンから退室する。
そのまま会話も無く廊下を歩き静理の部屋の前までやって来ると、静理が急に立ち止まり、沈黙を破った。
「君は、どう思ったかな。さっきのジェラルドの話。やっぱり、研究が成功したら……人間に戻りたいかい?」
小鳥は目を見開き、少し考える。
やがて彼女は難しい顔をした。
「……わかりません」



