「で?小動物は静理と二人きりで何してんの?」

「歴史の勉強です」

「げっ、よりによって勉強とか…ないわー」

「小鳥ちゃんは君と違って真面目な子だからね。勉強に対して意欲的なところを見習ってもらいたいよ」

自分に向けられた兄の言葉を綺麗に無視してカロンは小鳥に迫った。

「なあ、勉強なんかやめて俺と遊ぼうぜ。その方が絶対楽しいって」

「えっと……今は、無理です。ごめんなさい」

「ふーん…」

カロンと遊ぶより静理とのお勉強を優先する。

そんな小鳥をカロンはジト目で見つめた。

「正直さ、未だにわっかんねーんだよな。あんた静理の何が良くて選んだんだ?」

二人が囲む机にドカリと腰掛けて、意味深なセリフを零す。

「静理は…あんたの手に負える野郎じゃないと思うけど」

「えっ…」