小鳥が小さく笑う。
その笑みに静理は虚をつかれ、ゾッとした。
いつもの小鳥の笑みとは違う。
(この、笑顔は……)
獲物を捕食する前の血に飢えた闇人の笑みだ。
静理は固まって動けなかった。
次の瞬間、小鳥が静理の首に喰らいつく。
「っ、あ……!」
静理の体を痛みが襲う。
遠慮のない喰い付きに静理は呻きながら苦笑した。
(闇人…………小鳥ちゃんが……闇人、か……)
悲しいのか嬉しいのか、よくわからない。
ただ、これだけはハッキリしている。
(俺はこれから、小鳥ちゃんのために生きよう……。こんなことになってしまったのは、俺のせいなんだからっ)
彼女に全てを捧げよう。
ゴクゴクと静理の血を飲み下す小鳥を、静理は愛しいと思えた。
「おい、しい……」
牙を離し、舌でペロリと静理の傷を舐め、小鳥が囁く。
静理は慎重に彼女の名前を呼んだ。



