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「私は……静理さんがいいです」

ハッと目を見開き、声を失う静理。

「静理は人間嫌いだぜ?わかってる?」

確認してきたカロンに頷くと、小鳥は静理に向き直った。

「静理さん、お願いします」

「……驚いたな。正直、俺だけは選ばないだろうと思っていたんだけれど」

「ご迷惑、ですか…?」

「いや……ただ、聞いてもいいかい?どうして俺を…?」

恐る恐る尋ねてくる静理に小鳥は躊躇うことなく答えた。

「静理さんは大人なので、頼りになると思ったんです」

「えー、僕の方が大人だよ?」

割り込んできた長男に対しカロンが撃退を試みる。

「白魔は精神年齢が子供じゃねぇ?」

「てか、静理も意外と子供だぞ」

ルカが付け足す横で父親がまとめに入った。

「まあまあ、小鳥ちゃんのフィアンセは静理ということで。決定だね。頼んだよ、静理」

ジェラルドに笑顔を向けられるも静理は無視して軽く溜息をついたのだった。