寝ぼけているか、と問われるなんてちょっと驚きだ。

フェオドールが不思議に思っていると小鳥がモゾモゾし始めた。

「起きる…?」

「あ……はい」

「お風呂…入る?」

「入りたい、です…」

ならば、とフェオドールは立ち上がる。

自分だけ服を着てから毛布に包まっている小鳥を毛布ごと抱き上げた。

「きゃ…!?フェオさん!?」

「入りに行こう?」

「えっ…?」

「洗ってあげる」

「そんな…!自分でできますからっ」

断ろうとするも、フェオドールはふるふると首を横に振った。

「君に、尽くしたい」

「なんで…そんなっ…急に…」

「君を…傷つけてしまったから…」

困惑気味におどおどしている小鳥の瞳を彼は真っ直ぐ見つめる。


「そして…君を愛してるから」


ストレートに言ってから、身体を繋げるより先に伝えておくべきだったと心の内で後悔。

自身を責めるフェオドールが横抱きにした小鳥から視線をそらそうとした時だった。


「やっぱり、聞き間違えじゃ…なかったんだ…」


頬を染めた小鳥の微笑がフェオドールの目を釘付けにさせた。

「フェオさん…さっき私に…好きって言ってくれました…」

「っ!?」

身に覚えがない。

フェオドールの表情は固まった。