「どういうことだ。マドモアゼルに酒を出したのか?彼女は未成年だぞ」
「ああ…すみません。実は先程、静かに泣いていらしたので、気休めになるかとジュースに少量混ぜてしまいました」
「っ…!」
泣いていた。
その言葉にフェオドールが反応する。
「本当に少しだったのですが、まさかあんなに弱いとは…」
「………そうか」
泣いていた理由は後から聞き出すとして、今は小鳥を家に送ろう。
フェオドールは小鳥に極めて優しく話し掛けた。
「マドモアゼル、帰ろう。俺が送る」
だが――。
「……いやです。わたし、おーれりあんさんといっしょにいたい…」
この答えを聞いて青くなったのはフェオドールだけじゃなかった。
「おっ、お前!!何言ってるんだ!!兄様に誤解されるだろ!!」
ドキッとときめいたのも一瞬。
オーレリアンは兄の表情を見てすぐに冷や汗を流す。
「兄様違うんだ!こいつは今日、兄様のために…!」
「………」
自己弁護するも、ギロリ。
殺気を放ちながら睨みつけられ、オーレリアンは本気で慌てた。
「と、とにかく!お前は兄様と帰れ!荷物は僕が持ってくから!いいな!?」



