それから起床したフェオドールと共に身支度をし、荷物をまとめて帰る準備を始めた小鳥。
帰りも白魔の運転かなと考えていたら、なんと今度はフェオドールが運転席に座ることとなった。
理由は簡単。
「ああ、疲れる…。帰りくらい僕を労ってフェオドールが運転してよ。車壊してもいいからさ」
そんな発言をした長男が後部シートに寝転がっててこでも動かないため、フェオドールが渋々ハンドルを握ったのだ。
小鳥はもちろん助手席で、フェオドールの隣に座れてご機嫌だ。
(フェオさん、運転苦手って言ってたけど、そんな感じしないな)
旅館を出発してから三十分経った。
今のところクラヴィエ家の車は順調に道路を進んでいる。
小鳥が安心していると…。
――ピピッ!ピピッ!
突然車内にアラームような機械音が鳴り響いた。
「……マズイな。反応したか」
苦虫を噛みつぶしたような顔で声を漏らすフェオドール。
ハンドル横に設置された小さな赤いランプがアラームと一緒にチカチカ光るのを確認してから警戒するようにサイドミラーを見つめる。



