さて、食事も終わり、寝室で小鳥と二人きりになったフェオドールはやっと兄弟達のやかましさから解放されホッとしていた。
せっかく風流な地上の山奥に来たのだから部屋から景色でも眺めてゆっくりしたい。
そう思い、フェオドールは夜明け前の窓辺に近寄る。
すると、とことこと幼い小鳥もついて来た。
「マドモアゼル、君はもうお休み」
食後だからか、目がとろんとしていて眠たげな小鳥。
顔をゴシゴシ擦ってプルプル首を振って「まだ起きてる!」とアピールしてくる彼女にフェオドールは苦笑した。
「無理はするな。今夜は色々あって疲れただろう?」
「まだ…だいじょうぶだもん」
まぶたが落ちそうな状態で小鳥は続ける。
「フェオにいがねるまで…いっしょに……おきてる」
キュッと浴衣を掴まれてこんなことを言われては、フェオドールじゃなくても甘くなってしまうだろう。
「……ん……困ったな」
困ったと言いつつ嬉しげに表情を緩めながらフェオドールは窓辺から離れ、自分が持って来た荷物の中からある物を取り出した。



