「じゃあフェオで決まり!」という雰囲気になって静かに焦り出したのはフェオドールだ。
運転はできるが得意じゃないんだと伝えたくて困ったように兄弟を見る。
「フェオさん?どうしたんですか?」
いち早く彼の視線に気づいたのは小鳥だった。
「その……俺は…運転は苦手で…」
無理だと訴える三男の声を聞いて静理がふと思い出した。
「そういえば、フェオだったかな?前に乗ってた車を壊したの」
「あ!そうだよ!フェオがボコボコぶつけるからボンネットへこんでた!」
「……すまない。小回り、できなくて」
「あー…そういや最終的に穴空けたの、あんただっけ?」
「………すまない」
一体何があったのかと聞き出したい所だが、フェオドールの心の傷をえぐらないためにも質問はせず小さく苦笑する小鳥。
「なら残るは…」
白魔しかいない。
ルカの言葉につられ、皆が一斉に長男を見つめた。



