振り返るとそこにはマイクを持たない蜜莉が立っていた。
「ミッつん…?どうしたの?」
「君にお願いがあって」
「お願い…?」
首を傾げる小鳥に蜜莉は上目遣いを送る。
「さっきの女装コンテスト、見てたでしょ?」
「うん」
「セリフでアピールする時間があったじゃない?次のイケメンコンテストにもあれがあってさ」
「うん」
「君にその相手役をやってもらいたいんだよね」
「うんうん……え?」
蜜莉の「お願い」を理解して小鳥は顔を強張らせた。
「相手役って…さっきミッつんが告白してた、あれ…!?」
「そう!本当は次も僕がやろうと思ってたんだけど、イケメンコンテストだし、どうせなら相手は女の子の方が良いかなと思って」
「えっ!む、無理だよ!好きです、とか言わなきゃいけないんでしょ!?」
「今度のテーマは違うから大丈夫。やってくれないかな?ね?お願いっ」
パンッと手を合わせて拝まれる。
「面白そうだね。小鳥ちゃん頑張れ!」
月那にまで応援されて小鳥は焦った。
「えっ!でもでも、私…そのっ…演技は苦手で…!」
「ダメ…?」
うるり。
蜜莉の瞳が悲しげに揺れる。
(ううっ!)
可愛い蜜莉の涙目に小鳥は負けた。



