『さて、次で最後です。エントリーナンバー九番の方!』
蜜莉の声が響いたと同時にステージへ現れたのは、おどおどした女子高生。
茶色のブレザーに青いミニスカートを穿いている。
『あれ~?君、女の子?今は女装コンテスト中だから野郎しか来ちゃダメなんだよー?』
どう見ても本物の女子にしか見えない九番の子に注意するアルト。
しかし。
「オ、オレは男だぁー!!!!!」
『へ?』
本物の女子高生かと思いきや、叫ばれた声は男のものだった。
「アニキに言われて仕方なく出たのになんだよこの扱い!誰が女子だよ!ふざけんなっての!!」
真っ赤になって怒る九番。
ジーッと観察していたルカは九番の左目の下に泣きぼくろがあることに気がついた。
「あいつもしかして……魔冬氷河の弟?」
「その通り。あれは千夜だ」
不意に聞こえた氷河の声に小鳥達が振り返る。
見れば、私服姿の氷河と月那がこちらへやって来るところだった。
「君、来てたんだ。しかも弟をコンテストに出して自分は高みの見物だなんて、いいご身分だね」
「高みの見物だと?俺は次のコンテストに出るんだ。お前こそ、弟達のことを笑っているんじゃないのか?クラヴィエの長男」



