「だからっ、僕は辞退するって言ってるだろ!」
『途中で辞退はできないよ。似合ってるんだから良いじゃない。ほらほら』
蜜莉に背中を押されてステージに立たされたのはオーレリアンだった。
彼を視界に入れた瞬間、小鳥が目をキラキラさせる。
「オーレリアンさん、可愛い!!」
「うるさい馬鹿!!」
真っ赤になって怒鳴るオーレリアンの格好はメイドさんだ。
ふわふわした黒いスカートに白のエプロン。
ウィッグをつけて金髪ロングになった頭にはレース付きカチューシャが装着されている。
「うわー…オーレリアン似合いすぎ。俺も女装したらあんなになるのかな…?」
自身のことを想像してブルリと身体を震わせるルカ。
「ははっ、弄りがいのある末っ子だよね。まあ、おかげで優勝狙えそうだけど」
白魔は満足げだが、フェオドールは同情の眼差しで無言を貫いた。
「やってられるか!僕は帰る!」
ステージから降りようとするも、カロンに首根っこを掴まれグイと引き寄せられるオーレリアン。
その光景は「怖いスケバンに絡まれる可愛いメイドさん」にしか見えなかった。
その間に司会のアルトが喋り出す。
『だーかーらー、途中での辞退は認められません!てことで次いっちゃおう!エントリーナンバー八番。どうぞ!』



