「え…あれは……カロン、さん…?」
小鳥が疑問形になってしまった理由は、彼もまたウィッグで髪をロングにしていたからだ。
しかもマスクで口元を隠している。
一瞬誰だかわからなかったが、背の高さでカロンだと判別した小鳥達。
「案外似合ってるね。カロンのセーラー服」
素敵な表情で白魔が笑うと、その隣でルカが苦笑した。
「でもあれ、スケバンじゃない?」
「スケバン…?」
知らない単語にフェオドールが首を傾げる。
ステージに上がったカロンの格好はまさしく女番長のそれだった。
くるぶしまで隠れるロングのスカート。
手には木刀。
カロンはマスクを下げるとギロリと観衆を睨みつけ一言。
「何見てんだ焼き入れっぞ」
「女装コンテストにこれありなわけ!?なんか違くね!?」
ルカの叫びに誰もが頷きたくなった瞬間だった。
「で、でも!カロンさん、似合ってますよ。ちゃんとスケバンさんに見えます!」
「そうだね…。どう足掻いても可愛くなれないカロンにはこれが限界かもね」
「カロン……目が生き生きしてる」
ぼやいて腕を組む白魔と、カロンをジッと観察するフェオドール。
「あいつ絶対楽しんでるって!」
ルカが喋っていると次の七番がステージにやって来た。



