†††


 またこの学校に来ることになるとは。

今回はどんな授業を一緒に受けるはめになるのだろう。

ちょっぴりドキドキしながら小鳥は石造りの巨大な校舎の中へ入った。

その瞬間――。


ジロリ。


(な、なに…?)


学生達が一斉に小鳥へ視線を向けた。

物珍しげにジロジロと見られる。

前に来た時も人間だからチラチラ見られはしたが、今程あからさまではなかった。


(私の血の臭い、そんなに濃いの…?)


怖くなって俯くと、横を歩いていたオーレリアンにグッと手を握られた。

「離れるなよ」

「は、はい」

「ビビるな。堂々としてろ。お前が気弱そうにしてると、あの馬鹿どもも付け上がる。僕が隣にいるんだ。余裕そうに嘲笑って睨み返してやれ」

「でっ、できませんよ、そんなこと…!」

小声で話しながら玄関ホールの真正面にある螺旋階段へ。

オーレリアンは小鳥を引っ張って螺旋階段を下りた。