吸い込まれそうな青い瞳。
見つめているうちに小鳥は自然と笑顔になっていた。
そして、伸ばされた手をしっかり握る。
引っ張り上げられた彼女はオーレリアンの前に横向きに座った。
いつもより密着度が高い。
「……なんか、恥ずかしいね…」
「今更か?」
無駄に高鳴って仕方ない鼓動を悟られないように俯いた小鳥。
しかし、オーレリアンの指にクイと顎を動かされてしまった。
「下向くなよ。お前の顔が見えなきゃつまんないだろ」
彼と目が合う。
丁度その時ブザーが鳴り響き、ゆっくりとメリーゴーランドが動き始めた。
くるくると回る景色の中、視界いっぱいに映る変わらない存在を眺める。
「どう?楽しいか?」
問われた言葉はとても柔らかい声によって紡がれた。
最近のオーレリアンは刺々しさが抜け落ちたような気がする。
小鳥はそれを嬉しく感じながらまた笑顔になった。
と、その時。
「あ~!!小鳥ちゃんだ~!偶然!ついでにオーレリアンも」
聞き覚えのある明るい声が耳に届いた。
キョロキョロと二人で周りを見回すと、流れる風景の中に派手な赤髪とオレンジ色の髪を発見。
「今の、アルト!?と…誰だ?」
「あ、弟さんだ!」
「知ってるのか?」
「前に一度、会ったから…」
確かあの時も遊園地だった。
カロンに「リア充死ねお化け」と呼ばれていたアルトの弟、ルウト。
あの特徴的なオレンジの髪は彼に違いない。
「兄弟で遊びに来たのか?降りたら絡まれそうだな。アルトに」
オーレリアンの予想通り、メリーゴーランドが止まって二人がアトラクションから降りてくると、直ぐさまアルトが懐っこく駆け寄って来た。



