悩みが解決したように、スッキリとした表情のオーレリアン。
何があったのかはよくわからなかった小鳥だが、彼が良い顔をしているので無理に聞き出そうとはしなかった。
「あ、次で乗れそうだね」
お客さん交替のため停止したメリーゴーランド。
小鳥達は白馬を目指した。
「黒い奴の方がカッコ良くないか?」
ひょいと白馬に跨がりながらオーレリアンが意見する。
「し、白もカッコイイよ?それに白い方がオーレリアンに似合う気がするの」
「そうか…?てかなんでお前は隣の馬に乗ろうとしてるんだよ」
茶色の馬に乗ろうとしていた小鳥の肩を掴んで、オーレリアンは自分の方に引き寄せた。
「お前もこっち」
「え!?」
「一緒に乗るぞ。僕の前に座れ」
小鳥に手を差し出すオーレリアン。
「二人乗り?いいのかな…」
「平気だろ。ダメなんて注意書きどこにもなかったし。ほら、手を」
僕の手をとれ――。
小鳥が見上げたオーレリアンは優しい眼差しをしていた。