「すまないが、少しここにいても良いか?」
「どうぞ」
小鳥が笑顔で頷く。
するとフェオドールは疲れた様子でフウと軽く息を吐き出し、小鳥の隣に腰かけた。
「兄様も避難しに来たの?」
「ああ…。作成したテスト問題をルカに見られそうになったからな」
フェオドールの手にはテスト問題のデータが入っているUSBメモリに似た小型の記録装置が大事に握られている。
「これを奪われたら終わりだ。必ず死守しなければ」
「フェオさんも大変ですね…」
「わかってくれるか、マドモアゼル」
ちょっぴり嬉しげな表情をしたフェオドール。
と、その時。
「食事中、失礼するよ。僕のプリマドンナ」
「白魔さん?」
長男までもがキッチンへやって来た。
「なんで白魔まで来るわけ?お前は馬鹿二人に狙われてないだろ」
グラスで血液を飲みながらノートパソコンを開くオーレリアンが白魔を睨みつける。
「僕は小鳥を構いに来たんだよ。釣った魚に餌をあげない君とは違うのさ」



