「飲んだらまた寝ろよ。安静が良いらしいから」

「うん…。ごめんね。迷惑、かけて…」

手をわずらわせてしまったことを申し訳なく思っていると、オーレリアンが頬をムッと膨らませる。

「あのさ、こういう時は謝罪じゃなくて感謝の方が嬉しかったりするんだけど」

「ごめん」じゃなくて「ありがとう」が聞きたい。

そう訴える彼の瞳を見て小鳥はちょっぴり驚いたけれども、すぐふにゃりと笑った。

「うん……そうだよね。ありがとう、オーレリアン」

不意打ちの笑顔にドキリ。

オーレリアンが手で自分の口元を隠す。

「べ、別に…礼を強制したかったわけじゃないからなっ」

「本当に感謝してるから、強制じゃないよ」

「そっ、そっか…」

照れをおさめてからオーレリアンはふと、真面目な顔になった。

「……お前さ、僕が研究を成功させて母様のクローンを作ることができたら…嬉しいか?」

いきなりどうしたのだろうか。

疑問には思ったが、とりあえず小鳥は素直に答えた。

「そりゃあ…オーレリアンの夢が叶うんだから、嬉しいよ。けど…」

「ん?けど、何?」