――ほう、殺気を孕んだ美しい目をしている
桔梗丸の瞳を覗き込んだお頭はニヤリと口角を上げた。
――お前の憎しみ、買ってやろう
そして、桔梗丸は鬼狩りの仲間となった。
「それからは、家族を殺された恨みを晴らすために修行漬けの日々でした」
刀で鬼の首を切り落とすこと。
これが桔梗丸が身につけた鬼の確実な殺し方だった。
「憎しみに任せて………大勢の闇人の首を…切り落としました」
これで良いと思っていた。
自分は正しいのだ。
間違ってはいない。
そう、返り血を浴びる度に言い聞かせた。
けれど――。
「血の臭いには、もうすっかり慣れきっていた頃でした。雪風様と、出会ったんです」
魔冬雪風。
彼は既に闇人であり、三児の父親だった。
「そして自分は、雪風様の息子二人を…任務で殺しました」
まだ二人とも元服前の少年といった見た目で、唯一生き残った一番末の息子、永久(とわ)は幼子だった。
「殺すのに全く躊躇いはなかった……なのに…殺した、あと…」
――あにうえぇ~!!
永久が泣き出した。
兄達の亡骸を抱きしめて。



