母親を脳裏に思い浮かべてオーレリアンが吐き出す思い。
いくら救いの道を探し続けても重たい鎖が身体に、心に、巻き付いて離れない。
たとえ死者のクローン研究が成功したとしても、この見えない「罪」という名の鎖は解けないだろう。
いつまでも絡み付く。
そんな気がして、恐ろしい。
「君も…罪を抱えているんですね」
拓斗がそっとオーレリアンの肩に触れた。
「そして、未だ苦しんでいる」
図星をつかれて細い肩がビクリと震える。
それを見逃さず、拓斗は柔らかく笑んだ。
「自分は今の道を選んだことに後悔などありません。君は、どうですか?」
「僕、は……」
掠れる声。
上手く言葉が出て来ない。
「…すみません、意地悪な質問でした。簡単に答えを出せるならば、君は苦しんでいないというのに」
しゅんとしてから拓斗はフウと息を吐く。
「少し…昔の話をしましょうか。桔梗丸という男の話です」
「っ…!」
「聞いてくれますか?」
オーレリアンはゆっくり頷いた。
「ありがとうございます」
ふわりと微笑む拓斗――桔梗丸。
コホンと咳ばらいをしてから語り出す。



