刺々しく答えながら、ふと思い付く。
「そうか……知り合いがいないなら…捕まえてくればいいのか」
『え?何言ってんの?オーレリアン?』
「ちょっと待ってろ。今から人間居住区の病院で働いてる医者の住所を調べる。上手くいけば医者を拉致れるかもしれない」
『おいおいおい!犯罪はやめ――』
最後まで兄の言葉を聞かずにオーレリアンは通話を終わらせた。
直ぐさまケータイで欲しい情報を検索する。
(キーワードは“人間居住区”と“病院”だな)
人間居住区に存在する病院は小さな診療所だが、一つしかないので検索しやすい。
(あ、出た。瀬女医院て言うのか。院長は瀬女拓斗(せな たくと)…。男だな。ん?瀬女…?)
どこかで聞いた覚えのある名字だ。
顎に手をやり首を傾げる。
「……あっ!アホ猿の!!」
アルトの明るい顔がパッと脳裏に浮かんだ。
「あいつ確か瀬女アルトだろ!」
思い出したオーレリアンは急いでアルトの番号に電話した。



