「というわけで、明日は一日出掛けるから」

帰宅して早々、居間で休んでいた小鳥に明日の予定を話したオーレリアン。

「うん…わかった」

笑顔で頷いてくれた小鳥を期待するようにチラリと見て、彼はこんな提案をした。

「でさ、お前にはその…つまんないだろうし理解なんて無理だろうけど、それでもいいなら一緒に…」

「悪いけれどオーレリアン。小鳥ちゃんは明日、病院に行くから君と一緒には出掛けられないよ」

水の入ったグラスを片手に静理が近づいてきた。

「はい、お水」

「ありがとう、ございます…」

静理からグラスを受け取り、ゆっくり水を飲む小鳥。

「病院!?具合悪いのか!?」

「ごめんなさい……風邪、ひいたみたいで…」

「熱っぽいんだよね。倒れそうだったから休ませていたんだけれど…」

そっと小鳥の額を触って静理が熱の具合を確認する。

「まだ熱いね…」

「うちにないの!?人間用の風邪薬!」

「あったらとっくに飲ませているよ。薬は明日、俺がもらいに行って来る。今日はもう、病院は閉まっているだろうからね」