「お前はどんな店が好きなの?」
降ってきた問いに彼の顔を見上げる。
オーレリアンは照れた様子で真っ直ぐ前を見つめていた。
「私は……ん~…」
「悩むなよ。パッと浮かばないの?服見たいとか、アクセ欲しいとか」
「え?欲しい物のお店じゃなくて、好きなお店…ですよね?」
「別に同じようなもんだろ。特にないなら勝手に入るぞ」
そう言うとオーレリアンは左手側に並んでいる店の一つに入った。
そこは小さなアクセサリーショップで、品の良いネックレスや指輪、ピアスなどがリーズナブルな値段で売られている。
店内の明かりは所々に置かれている蝋燭のみで、ちょっと暗い雰囲気だ。
「お前ってあんまりオシャレしないよな」
「す、すみません…地味で…」
棚に飾られた花や星の形のペンダントヘッドを眺めながらオーレリアンが聞いてくる。
「興味ないとか?」
「いえ、そんなわけでは…」
中学の頃、母親のアクセサリーに憧れてこっそりダイヤモンドのペンダントをつけてみたことがあった。
(お母さんがつけてるととっても素敵なんだけど、自分がつけても…似合わなかったんだよね…)



