愛情を持って月那の頬を撫でる氷河。
ふにゃりと微笑む月那。
そんな彼らを見て静理が結論を言った。
『優勝者はオーレリアン・クラヴィエくんと魔冬氷河くんの二人となりました。おめでとうございます!なお、優勝賞品である遊園地のペアチケットはオーレリアン・クラヴィエくんに進呈いたします』
外野から拍手が送られる中、静理はオーレリアンに近寄りその場でチケットを手渡した。
『おめでとう。はい、これ』
「ん。貰ってあげる」
『素直に喜べばいいのに。可愛くないよ?』
「う、うるさいな!」
照れつつ兄を睨みつけ、オーレリアンは小鳥の手を握った。
「行くぞ。走れ」
「へ?あっ、オーレリアンさん!?」
いきなり走り出した彼に引っ張られ、ついて行く。
優勝者でありながら早々にステージから駆け降りたオーレリアン。
二人は広場から遠ざかって細い通りへと向かった。
「あ、あの!どこに…!?」
「ん……まあ、この辺でいいか」
イルミネーションが淡い青色の通りに来た時、やっとオーレリアンは立ち止まった。
キョロキョロと周りを見回してから、ホッと息を吐く。
「ハァ…やっと二人きりになれた」
「え?」
「あいつら邪魔なんだよ。おかげでクイズ大会なんか出るはめになったし、最悪」
どうやらルカやカロンを撒(ま)きたかったらしい。
オーレリアンは繋いでいた手を離したが、ちょっと考えてからまた小鳥の手をそっと握った。
指と指が絡み合う。
(こ、これって…!)
恋人繋ぎ。
気づいた小鳥の顔は一気に真っ赤だ。
「……歩くぞ」
そのまま大人オーレリアンと落ち着いた雰囲気の商店街を歩くことに。



