最後の誕生日

チャイムが鳴れば
誰よりも先に君が叫ぶ。

「昼休みだぞぉぉぉぉぉ!!!」

後に続くように 男子たちが大声をあげる。
「購買行くぞ!」
「今日こそ焼きそばパン♪」

焼きそばパンなんて 家で作れば良いのに。
そう思いながらユイは 教科書を机の中にしまい、すぐに弁当を取り出す。
「ユイさん 今日も食べる気マンマンじゃん!」
弁当を開くと同時に、いつメン - いつものメンバーのハルやエリカ、サツキが机を並べた。
「お腹すくじゃん!タカティーの授業って、なんか知らないけど お腹すかない!?」
ユイは焼きそばを口へ運ぶ。
「そうか?授業を真面目に受けないからだろ。」
サツキが冷静に答える。
「やんなぁ。ユイちゃん、いつも寝てはるもんなぁ。」
エリカがのんびりと付け加えた。
ユイはエリカの話し方が、決して好きではない。
「ユイさん、ダイキは?」
「え、知らない。ハル隣じゃん。なんで呼ばないんだし。」
「ごめんなさいねーっ」

- 白河大輝 -

ユイの自慢の彼氏。
入学式でダイキに一目惚れしたユイは、すっかり暖かくなったゴールデンウィーク明けの音楽室で、ダイキに告白した。
ダイキの隣の席のハルのおかげで、ダイキもユイが気になっていたらしく、2人は付き合うことになった。

音楽室には、2人が付き合い始めた日に机に落書きした
『大輝と唯は世界一』
の文字が残っている。