ニセモノ彼女

でも、今の私は少し違うの。
だって、今のままで十分幸せなんだもん。

これ以上の幸せを望むのは、欲張り過ぎると思うの。

「良かった……。
多分、俺 花音に嫌われたら 立ち直れないと思う。」

"でも、私たちはニセモノの関係だよ"

そう言いそうになった。

でも、言わなかったのは 怖かったから。

その言葉のせいで2人の関係が壊れてしまうのが怖かったから。

いいんだ、これで。

今はただ、君の隣に居られるだけで嬉しいの。

それ以上もそれ以下もない。

君の隣がいいんだ。