仁君に連れられてきたのは、私が普段 友達と遊びに来たりはしないような 少し洒落たカフェ。

「私、お金とか持ってない。」

「あぁ、そう。
俺が持ってるから、気にするな。

悪い、俺 朝飯食ってなくて腹減ってるから 飯食う。

花音も何か頼めばいい。

遠慮とか、してくれなくていいぞ。」

そう言ってから、仁君はメニューを私の方に置いた。

「選びな。」