ニセモノ彼女


「分かった、後で話す。

心配することは何一つないから、俺についてきて。」

そう言って、仁君は歩き出した。
さっきまで掴んでいた私の手も離したままで。

「来たくなかったら、そのまま帰ってもいい。

そうなったら、俺は多分 泣くだろうがな。」

目をそらしてから、

「冗談だ。
そんな顔するなよ……、普通に俺に涙は似合わないことくらい理解してる。」