「へぇー……そうなんだー‼︎」

私が翔太君のニセモノ彼女じゃ無くなってしまったあの日から、私は 心ここに在らず、みたいな毎日を送っていた。

「そうそう、でさー 彼氏がさぁ、本当 馬鹿なこと言うの‼︎」

楽しそうに彼氏の話を振るのは綾。

毎日、綾と綾の彼氏との話を聞くけれど、私は綾の彼氏を1度も見たことなんてない。

それでもいいの、綾が楽しそうに話しているのを見るのが 今の私の1番の楽しみだから。