檸檬色





好きだった……って
なんで言い切れないんだろう

なんでそんな中途半端にしちゃったんだろ




「ごめんなさいって感じで
泣いたのかな…」



本当に優しい人だった




「でも、
私は彼になにもしてあげれてない
だから、付き合ってるとき
なんで私のこと好きなんだろうって
ずっと戸惑ってた」




ていうか………



「これ、従兄に話すことじゃないよね
ごめんごめん(笑)」



「詩乃のそういう話
始めて聞いた」



ふと、祐兄ちゃんを見ると
予想外に真剣な顔をしてて

慌ててまたテレビを見た