檸檬色







----17年前




「美波~
いっつもごめんね」



「いいって、どうなの?体調」



私を産んでくれた美穂って人は
癌だったらしい
かなり進行していて

はやく抗がん剤治療だとか、手術だとか
一刻を争う状態だったらしい




「美波、私さ
多分もうすぐ死ぬと思うんだよね」



「美穂……
私は、美穂に生きて欲しいよ
だからお願いだから治療しよう?」



お母さんと美穂さんは幼馴染みで親友

お母さんは美穂さんにずっと治療を進め続けたらしい