檸檬色






「…………の!詩乃!詩乃さ~~ん」


千尋のハリのある声


「んん…」


うっすら目を開ける


「…眩しい」


「眩しいじゃないわ!
いつまで寝てんの?
祐さんもう来てるよ!」



パチッと目が覚める


「祐兄ちゃん…?」


そう言えば、善太さんとの電話で言ってたな…



「もう12時ですけど~
まぁ昨日、疲れたもんね
しゃーないしゃーない」




「…詩乃」



申し訳なさそうに
いつもと全然違う
小さく私を呼ぶ声