檸檬色





「夏稀ちゃん、
ちょっと詩乃の部屋行っといて」


「はい…」




夏稀が私の部屋に戻っていった



シーンと
静かな時間が流れる





「養子縁組って
……………なに?」




「詩乃…」




「………祐兄ちゃん、知ってたの?」



祐兄ちゃんの腕の力が強くなる



「…………本当に?



私…………養子なの……?」





「詩乃……とりあえず
おばさんか、おじさんに電話しよ」




「嫌だ」



お父さんとお母さんに聞いて

本当だってわかって

私はどうしたらいいの?