檸檬色





人生で一番長い時間だった




車のドアが開く


「夏稀?立てる?」


腕を持ち上げ立たせようとする



「やめて」


その手を振り払い
解放された体を車の外へ



「今日は楽しい時間ありがとう
バス停だけど、ごめんね
家、教えてくれないから」



そう言うと車は閉まり
何も無かったみたいに走り去った



ボッサボサの髪の毛
お気に入りの白いスカートは泥だらけ



ファーストキスも処女も
全部持っていかれた



「品川…025……う……」



何でこんなに落ち着いてるんだろう