「……ごめんな

………いとこの、兄ちゃんなのに」




足音が玄関へ向かって進んでいく



「…ちょっと、俺、頭冷やしてくる
カギそこにあるから
出てったら、ポストに--」

「まって……」



情けない
かすれた声がでた



「…詩乃」


ボロボロ涙が溢れる