檸檬色






「……あ!」


真っ暗のバス停に
座ってる人影が見えた


バイクが、止まり
急いで降りて駆け寄る





「……夏稀!」



ゆっくり顔をあげる夏稀



でも


綺麗に編んでた髪の毛は崩れてもつれてて
夏稀にぴったりの白のスカートは
土まみれ




「夏稀……」


「詩乃……」



夏稀は立ち上がり私に抱きついた



「詩乃…」


「うん…」



「………どうしよう」



夏稀の涙で
私の肩が濡れていく