檸檬色




「幸せだなぁ」


祐兄ちゃんはボソッと呟く


「今日、天気いいからね」



祐兄ちゃんは、ずるい

私の心が揺れる言葉を
いつもさらっと口にする



「詩乃、ごめん」



「え?」


チラッと振り返ると、真っ直ぐこっちを見てた


「どうしたの、いきなり(笑)
あ、私こそごめん!
昨日迷惑かけちゃって!」



窓の外を見る

"ごめん"ってなんだろう