胸がぐっと
掴まれるような感覚がした


声も
顔も
視線も

切ない


こんな祐兄ちゃん
見たことない




「……避けたりとか、するわけないよ」



「…ま!
そうだよな!
またどっか遊びに行こ」



「あ、うん!」



「みんな外でバーベキューしてるから
詩乃も来いよ」



ポンポンと
私の頭に触れて


祐兄ちゃんはそのまま外に出ていった