檸檬色




「お、終わったよ!
また空斗くん来たら言ってね!」


なんとか乗り切ろうとしてた時…


「お姉ちゃんいっつも速効で
終らせるから~
彩未、今年も手伝ってもらっちゃった」


隣に座った彩未がボロッと言葉を漏らした


その言葉に親戚のおばちゃんや
じいちゃんは可笑しそうに笑う



「ほ、本当に
私も自分の宿題で必死だったのに!」



「え!?
お姉ちゃんもうとっくに終わらせてたんじゃなかったっけ!」



「い、いやいや
今年は油断してて……
昨日やっと終わらせた!」



「そうだったの!?
そうとも知らず…
ごめんねお姉ちゃん~」



そしてころっと話題は変わっていく

はぁっと胸を撫で下ろして

チラッと祐兄ちゃんを見てみたら
いつも通り犬みたいな笑顔で話してた