檸檬色




「でも、
俺じゃいい笑顔は撮れないっぽいから…
彼にお願いしようかな
そっちの方が、まだ緊張しないでしょ?
ちょっと座っててね」




「は、はい」



三宅さんは祐兄ちゃんの方にいって
あれこれ説明する


そしてカメラを受け取った祐兄ちゃんが、
私の傍にきた



三宅さんは部屋を出ていった




「詩乃、さっき何もされてない!?」



「え、え?」


「いや、あのおっさん
めっちゃ近寄ってたじゃん……」


「いやいや、何にも本当にされてない」



「そ、そっか
……じゃ写真撮るよ
頼まれたから」