「おっいいね
似合ってるよ
じゃあ、この椅子に座って?」
証明が当てられた真っ白な椅子
白いカーペット
全部白で揃えられたスペース
祐兄ちゃんは……
相変わらず
なんとも言えない表情でこっちを見てる
三宅さんが私にこそっと耳打ちする
「これね、彼氏とデートがテーマなの
だから恋してるって顔してくれない?
…好きな人とかいる?」
「えっ…好きな人?」
「……あの、付き添いの彼が
好きなんじゃないの?」
え!?
祐兄ちゃん!?
「え、ええええ!?」
「あれ?違うの?
まぁ、好きな人思い浮かべて?お願い」

