「ほら、瑠璃泣くな。
ありがとうな。」
そう言ってあたしの大好きな笑顔を浮かべて頭を撫でる唯織
この笑顔が昔からここちよくて大好きだった
奏多もこんな笑顔だった
唯織と奏多の笑顔は似ている
そして、あたしは1人で理事長室まで来た
この後はみんなも帰るみたい
あたしが来たら帰るつもりだったんだって
だから、今は正門で待ってくれてる
コンコン
「失礼します」
「えっと君わー確か」
「2年A組の古閑 瑠璃菜です」
「あ、あのいつも学年首席の子か。
今日はどうしたのかね?」
「これを届けに来ました」
そう言ってあたしは退学届けを渡した
もちろん理事長は驚いていた
学年、いや学校全体の首席のあたしが退学届けを出したから
「ほんとにいいのかね??」
「はい。あたしは来週から海外に行く事になりました。高校も向こうで卒業するので。」
「そうか。君わ我が校の1番の生徒だったのじゃがな。君がそれでいいのならワシは何も言わぬ。だが、忘れないでくれ。
例え学校を辞めても君わ我が校の生徒であり誇りだ。また、いつでも来なさい」
「ありがとうございます。
この2年半ほんとにお世話になりました。
失礼しました。」
理事長とちゃんと話したのはほんとに初めてだった
すごくいい人だった
誇りだ
あたしは誇られるような人間じゃないのに
頭がいいのだって小さい頃に英才教育を受けたからだ
そして、優等生を演じたのは気分
でも、あの理事長に言われた言葉はすごく嬉しくて救われた


