参獣龍



「ほら、瑠璃泣くな。
ありがとうな。」




そう言ってあたしの大好きな笑顔を浮かべて頭を撫でる唯織




この笑顔が昔からここちよくて大好きだった




奏多もこんな笑顔だった




唯織と奏多の笑顔は似ている



そして、あたしは1人で理事長室まで来た



この後はみんなも帰るみたい



あたしが来たら帰るつもりだったんだって



だから、今は正門で待ってくれてる



コンコン


「失礼します」



「えっと君わー確か」



「2年A組の古閑 瑠璃菜です」


「あ、あのいつも学年首席の子か。
今日はどうしたのかね?」



「これを届けに来ました」



そう言ってあたしは退学届けを渡した



もちろん理事長は驚いていた



学年、いや学校全体の首席のあたしが退学届けを出したから



「ほんとにいいのかね??」




「はい。あたしは来週から海外に行く事になりました。高校も向こうで卒業するので。」



「そうか。君わ我が校の1番の生徒だったのじゃがな。君がそれでいいのならワシは何も言わぬ。だが、忘れないでくれ。
例え学校を辞めても君わ我が校の生徒であり誇りだ。また、いつでも来なさい」



「ありがとうございます。
この2年半ほんとにお世話になりました。
失礼しました。」




理事長とちゃんと話したのはほんとに初めてだった




すごくいい人だった




誇りだ




あたしは誇られるような人間じゃないのに




頭がいいのだって小さい頃に英才教育を受けたからだ



そして、優等生を演じたのは気分



でも、あの理事長に言われた言葉はすごく嬉しくて救われた