これで最初で最後、自分のバイクで走るのは





あの日の光景がフラッシュバックする




でも、大丈夫





今日はそれをぶち破るために乗るんだ




「大丈夫か??」




「大丈夫。逆にワクワクしてるよ。
よし!みんな!!最後くらい走り
楽しむんだよ!!!」




そのかけ声と同時にバイク音の吹かし音が鳴り響いた




みんなあたしのバイクを見て驚いていた




あたしは今までここに自分のバイクで来た事はなかったから





でも、ここにも秘密に自分のバイクを置いていたの





まだ結成していなかった頃にね、





あの頃は毎日バイクで走ってた




でも、ある日をきっかけにバイクに乗れなくなったんだよね





なんて考えながら




あたしも吹かして先頭を走り出した




その後と左右には龍や圭や尚、陵、唯織がいて





そのまた後ろには大好きな仲間がいる




それが堪らなく幸せを感じた





街の人はすごく驚いていた




走りを好評していなかったから





そして、多分あたしと龍がバイクで走っているのを驚いているんだろう





「龍!!!楽しいね!!」




あたしは右にいる龍に笑顔を浮かべて言った




そんなあたしに驚きながらも龍も笑顔を浮かべてくれた





あたし、久しぶりに笑えた




ちゃんと笑えた




そうして、早くも大通りについた





周りには沢山の溢れるほどのギャラリーがいた




「今日は1人で行く」




あたしは静かにギャラリーに聞こえないように言った




ま、ワーワーキャーキャー騒いでるから大丈夫だと思うけど




ほんと、賑やかだね



今はこんな光景も大好き




「こんばんは。
今日は集まってくれてありがとう。
この場を借りて、報告があります。
参獣龍のトップ、爆獣は今日いっぱいで解散する事にした。
今までありがとうございました。」






あたしの言葉で周りは静かになった