-瑠璃菜side-



「ただいま」




そう言ったのと同時に踏み入れた




もちろん、見慣れた当たり前の光景が目の前に広がっている




見慣れた靴



大好きな居場所




そして、大好きな




「おかえり」






みんながいる







ねぇ、愛菜





貴方はこの世界に踏み入れる事が出来ないのを、分かったから





退院するって分かったあたしに話しかけてきて






自分の分も外の世界を楽しんでほしかったんでしょ??





そして、その景色を教えてほしかった






だから、あの日あの本音を教えてくれたんでしょ??





ほら、見える??





すごく輝いているでしょ??





でもね、この世界は闇があるの





愛菜の期待通りのあたしじゃないけど






あたしは闇の人間なんだよ。